不安になることは誰にでもあること。

ましてやパンデミックで世界中が大きく変化しているこの現状に、大きな不安を抱く人はたくさんいると思います。日本人は遺伝学的にとても不安要素の強い国民と言われています。その上地震や台風など自然災害の多い小さな島国。慎重になるのは当然です。

でも楽観的、悲観的という言葉があるように、同じ日本人でも考え方の癖によって大きな不安に襲われる人、そうでない人に分かれます。

今回は、不安が生み出されるプロセスなどを見つめながら、不安と上手に付き合うためのステップをまとめました。

 

不安とは?

不安とは、まだ起きていないことや不明確なことに対して「自分の思考によって自分で生み出したリアクション」だと考えています。

仕事が無くなったらどうしよう。

プレゼン失敗したらクビかもしれない。

あの人は私のこと嫌いかもしれない・・・。

自分はこのままで良いのだろうか。

など、漠然とした未来、将来への不安もあれば、自分や他人の言動がきっかけで生み出された不安もあります。

あんな風に言ったけど、彼女、傷付いたかな、嫌われたかな、と不確かなものに対する感情が往々にして不安に発展します。

これが大事なポイントです。「わからない」「不確かである」ということ。

言い方を変えると「そうとは限らない」ことでもあるということ。

仕事もなくならないかもしれないし、プレゼンに失敗してもクビにはならないかもしれない。嫌われていないかもしれないし、今のままの自分で良いのかもしれない。

楽観的、悲観的の分かれ目はこの思考の癖、「自動思考」とも呼ばれるとっさに生み出される「思い」たち。それに気づくことから不安との上手な付き合い方が始まります。

 

思考パターンを知ろう

日々私たちの頭の中には、7万から10万もの自動思考が常にめぐっては私たちがいる環境、世界の認知を助けてくれています。

周りで起きていること、目の前の光景、音、匂いなど全てを受けて、どう「解釈」するかに絶対的な影響力を持つこの自動思考たち。

嬉しいことなのか、そうでないのか、安全なのか、危険なのか、「自動思考」のフィルターをとおって「解釈」され、それが感情を生み出します。

 

例えば、同僚に話しかけたとき、いつもより表情も声のトーンも暗かった。

♢Aさんの自動思考:怒ってる?機嫌悪い?私何かした?悪いこと言ったかな?私嫌われている?

「同僚は私に対して怒っている」という解釈から「不安」を生み出しています。

♢Bさんの自動思考:「いつもと違うな、何かあったのかな、大丈夫かな、様子をみてみるか・・・

「何かあったのかもしれないからそっとしておこう」という解釈で、不安よりも相手を心配する気持ちに発展しています。

解釈の違いでAさんは不安に襲われますが、Bさんは違う。

事実よりも自分の与えた解釈が不安を生み出し、自分を苦しめている、と思うと悔しい気持ちもしますが、それならマネージできそうな気もしませんか?

 

過去の経験や知識によるものもあれば習慣化された癖でもあるのですぐに変えるというのは難しいのですが、とっさに浮かんでくる思考たちに気づき、一旦立ち止まることでネガティブな思考の連鎖を止めることができます。

また、ネガティブな思考にはいくつかパターンがあり、一般的なものとして、以下のようにカテゴライズすることができます。

・1か0か、白か黒か思考(会社をクビになった。私は何もおいても無能なんだ・・・)

・破滅的思考(例:このテストに失敗したらもう大学にいけなくなってホームレスになるかもしれない・・・)

・過大/誇張思考(例:今度パニックになってしまったら心臓発作を起こしてしまうかもしれない・・・)

・マインドリーディング思考(例:さっきあの子冷たかった、きっと私のこと嫌いなんだ。)

・占い思考(例:新しい仕事なんて見つかるはずがない。今日の試験には必ず落ちるだろうな。)

・過剰一般化思考(例:誰も私なんか気にしてない・・・。いつも嫌な目に会う・・・。)

思いやる考え方、ありませんでしたか?「自分はこのパターン、よくあるかもしれない。」という気づきもとっても大切な一歩です。

 

「不安」をマネージする3ステップ

では、実際にどうしたらネガテイブな思考にストップをかけられるのか、不安をマネージできるのか、3つのステップでご紹介します。

 

ステップ1:思考を書き出してみる

ステップ2:その思考を分析してパターン/カテゴリーを理解する

ステップ3:現実的に、ロジカルに考えて、自分の思考に反論する

 

先ほどのAさんの例に3ステップを当てはめてみましょう。

ステップ1

Aさんの自動思考:怒ってる?機嫌悪い?私何かした?悪いこと言ったかな?私嫌われている?

→「同僚は私に対して怒っている」という解釈

ステップ2

パターンは「マインドリーディング」に当てはまりそうですね。相手が考えていることを勝手に読んで、自分のせいにしてしまっています。

ステップ3

理論的に反論!

相手の気持ちは読めないもの。

そもそも自分に対して怒る理由は?

悪いことは何もしていないんだから自分が原因ではない!

 

このステップを踏むことで自動思考にストップをかけ、ネガティブ思考が不安をどんどん生み出すサイクルを邪魔することができます。

ぜひ自動思考にハイジャックされそうなとき、されていると感じるとき、一度立ち止まってみてください。そして「思い」を書き出してみてください。

私も占い師になることもあればマインドリーダーになってしまうことも多々あります。そういうときは

「ちょっと待て」

です。

人の心は私には読めないし、未来を予言する力もありません。

だから自分のただの思い込みから責めて不安になるのは理不尽でもなんでもないですよね。

学生の頃から「あの人は私のこと嫌いなんだ」というマインドリーディング癖があって人間関係に不安を覚えることが多かった私。一時は人前で話したりするのがとても怖かったこともありました。

でも一旦立ち止まって思いを見つめることで、非理論性がよく見えてきます。悪い癖がどんどん見えてきます。そして、マイナスにしか感じられなかったものにもプラスの光が見えてくることがあります。

この3ステップは続けることでこれからの自動思考にも良い変化をもたらしますし、生み出される不必要な不安にもストップをかけられます。

ぜひ今日から少しずつ、3ステップ試していただけたら幸いです。